KWA MP9にNPASを組み込んで初速をデチューン

KWA MP9にNPASを組み込んで初速をデチューン
KWA MP9にNPASを組み込んで初速をデチューン
 

KWA MP9ガスブローバックの高すぎる初速は、RA-TECHのNPASでデチューンできます。ORGAスタッフが、実際にMP9デチューンを試した記録です。分解手順と、初速の変化もまとめました。

MP9デチューンの要点まとめ

  • 箱出しのKWA MP9は、マガジンを温めると0.25gで84m/sまで出た
  • 純正フローバルブへのプラ板加工やスプリングカットは、効果が薄くバラつきも出た
  • RA-TECH NPAS KIT SYSTEM7を組み込むと、室温27℃・0.25gで67.6m/sに低下
  • 専用レンチで、組み込んだ後も外から初速を調整できる
  • 2020年9月以降のMP9には、すでにNPASが組み込まれている
項目 純正フローバルブ NPAS導入後
初速(0.25g) 84m/s(マガジンを温めた状態) 67.6m/s(室温27℃)
初速の安定 バラつきが出た バラつきが少ない
調整方法 プラ板加工やスプリングカット 専用レンチで外から調整

なお、測定条件が違うため、数値は参考値として見てください。

KWA MP9の唯一の弱点?
高すぎる初速をNPASを組み込んでデチューンしてみました

KWA MP9ガスブローバックは、サブマシンガンというカテゴリながら長物のガスブロにも負けない初速と弾道を誇り、SYSTEM7の高い動作性能のおかげもあって非常に人気の高いモデルです。

MP9は、サブマシンガンでありながら、長物のガスブロに近い弾道を持ちます。そのため、初速の扱いが使いこなしのポイントになる一挺です。

プライベートのサバゲーでは法執行機関系の装備でフィールドを駆け巡っているワタクシ、ORGAスタッフ阿部は、その性能に惚れ込み個人的にKWA MP9を購入。ゲームに導入すべくチューニングや光学機器の用意など着々と準備を進めております。

今回のMP9デチューンは、スタッフ個人の愛銃で行いました。そのため、実際のゲームで困った点から出発した内容です。

KWA MP9 ガスブローバック

MP9デチューンが必要になる理由

しかし、そんなKWA MP9ガスブロには唯一弱点が…それはその高すぎる性能にあります。ガスルートの効率が良すぎるのか初速が規定値ギリギリまで出ちゃいます。

規定値ギリギリの初速は、数字だけを見ると魅力的です。ただし、近距離で撃ち合う場では、扱いにくくなります。

暑い日を想定してマガジンをチンチンに温めて初速を測ったところ…0.25gで84m/s!

0.25g、84m/sを運動エネルギーに換算すると、約0.88Jです。国内のエアソフトガンの上限0.98Jには届きませんが、余裕は小さい数値です。

MP9の初速

本来ならばガスブロでそこまで初速が出せるのは喜ばしいことなんですが、いかんせんMP9はサブマシンガン。インドアフィールドやCQBエリアで使いたいところですが、レギュレーションでNGだったり至近距離で当てるのは申し訳ない気持ちになったり、箱出しのパワーでは運用が難しいのが実情でした。

インドアやCQBでは、至近距離の安全が最優先です。そのため、MP9デチューンで初速を落としたい人は少なくありません。

MP9デチューンに純正パーツ加工は向かなかった

そこで純正フローバルブにプラ板貼り付け加工や、フローバルブスプリングのカットなどを行ってみるものの、あまり芳しい効果はありませんでした。おまけに繊細なパーツに手を出してしまったがために初速もバラつくように…

フローバルブは、繊細なパーツです。そのため、加工すると、動作が不安定になりやすくなります。実際に、今回も初速のバラつきが出ました。

そんな時、RA-TECHからありがたいパーツが登場!なんと、KWA SYSTEM7用のNPASが発売されたんです!

そこで登場したのが、SYSTEM7用のNPASです。つまり、初速を調整するために作られた専用パーツです。

システム7用NPAS

 

NPASとは?

NPASとはガスブロのノズル内のフローティングバルブと置き換えて、ガスの流量調整をして初速を変更できるようにするパーツです。

フローティングバルブは、ノズルの内部でガスの流れを制御する部品です。そのため、ここを調整すると、初速が変わります。

NPASの仕組みとMP9デチューンの関係

フローティングバルブは、バレル側に流れたガスがBB弾を押して発射させたあと、バレル側の圧力が下がった際に引っ張られることによってノズルを閉鎖(負圧式バルブ)。その後ガスはシリンダー内のみに流れるため、その圧力を使ってボルトキャリアを後退させます。

フローティングバルブの隙間が大きければ大きい程、負圧で引っ張られにくくなるし弁を閉鎖するまでの時間もかかりますので、結果的にBB弾へ送られるガス流量が増え初速も上がります。このフローティングバルブの隙間の大きさを調整可能にし、初速を落とせるようにしたのがNPASという訳です。

隙間が広いほど、ガスはBB弾側へ多く流れます。一方、隙間が狭くなると、流量は減ります。この関係を、調整式にしたのがNPASです。

あくまで「初速調整」を目的としたパーツですが構造上純正のフローティングバルブより太くなる場合が多く、バレル側へのガス流量が抑えられるので基本的にNPASを導入すると初速は下がる傾向にあります。

MP9デチューンで初速を変える方法

NPASはノズルから専用の調整レンチを突っ込んで回すだけで初速を変えられるので、フィールドに合わせて簡単にガスブロの初速を適正値に合わせることができます。

スプリングを変えるだけで初速を変更できる電動ガンやトレポンと同じ様に、1本のガスブロでアウトドアもインドアもどちらも気軽に使えるようになるという優れものパーツなんです!

初速を変える方法は、機種ごとに違います。たとえば、電動ガンはスプリング交換が一般的です。一方、ガスブロでは、NPASのような専用パーツが選択肢になります。

 

KWA MP9へのNPAS組み込み手順

MP9の分解はなかなか大変なので、組み込み手順についても解説していきましょう。スプリングが飛んだりしやすいので紛失・怪我に気を付けてくださいね!

MP9デチューンの作業には、マイナスドライバー、ピンポンチ、ハンマーが必要です。さらに、固いピンを抜くために、バイスがあると安心です。

手順 作業内容 注意点
1 アッパーフロント側のネジを外す 溝が太く、外しにくい
2 テイクダウンボタンを押しながらアッパーを外す リコイルスプリングガイドが飛び出す
3 ガイドロックを押しながらロックピンを抜く ガイドロックはかなり固い
4 リセスを下げ、ボルトキャリアをレールから外す フルオートコネクターが引っかかる場合がある
5 ガイドロックを再度押し、バレルとボルトキャリアを抜く ガイドロックのスプリングが飛びやすい
6 ボルトキャリア後端のピン3本を抜く ピンが固く、バイスでの固定が望ましい
7 シリンダーのピンを抜き、フローバルブを取り出す ノズルスプリングは変形しやすい

①アッパーフロント側のネジを外す
マイナスドライバーで簡単に外せますが、狭いスペースの割りに溝の太いマイナスネジなので微妙に外しにくいです。

このネジは、溝が太いのに、スペースが狭い位置にあります。そのため、サイズの合ったドライバーを選びたい部分です。

MP9 フロントネジ

②アッパーリア側のテイクダウンボタン(リコイルスプリングガイドの後端)を押しながらアッパーを外す
アッパー後端部からリコイルスプリングガイドが飛び出していますので、ここをグッと押し込みながらアッパーを上にゆっくりと引き上げるとテイクダウンできます。リコイルスプリングガイドが飛び出してくるかもしれませんのでご注意ください!

リコイルスプリングガイドは、押し込んだ状態で上へ持ち上げます。そのため、作業中は、指で押さえておくと安全です。

MP9 リコイルスプリングガイド

MP9デチューンの分解手順 ③④

③ガイドロックを押しながらロックピンを抜く
ここが最初の難関かもしれません。ガイドロックはかなり固いですが、切り欠き部分が一致するところまで頑張って押し込んでください。その状態でロックピンを引き抜きます。

ガイドロックは、かなり固い部品です。ただし、無理にこじると、パーツを傷めます。切り欠きが合う位置まで、まっすぐ押し込みます。

MP9 ロック部分

④リセスを下げながらボルトキャリアを前進させレールから外す
リセスを下げることでボルトキャリアがギリギリまで前進させられ、ボルトキャリアに引っ掛かっている後端部の爪から外すことができます。フルオートコネクター(ロア側のパーツ)が引っかかる場合は細いドライバーなどで押してやってください。

リセスを下げると、ボルトキャリアが前方へ動かせます。つまり、後端の爪から外せる位置まで前進させる作業です。

MP9 リセス

MP9 ボルトキャリアレール
↑この写真は、まだボルトキャリアがレールに引っ掛かっている状態です。

MP9デチューンの分解手順 ⑤⑥

⑤ガイドロックを再度押しながらバレル&ボルトキャリアアッセンブリーを引き上げて抜く
再度ガイドロック押し込みながらユニット全体を引き上げることでバレルやボルトキャリアをロアから外すことができます。

ガイドロックにテンションを掛けているスプリングは吹っ飛びやすいので、怪我や紛失に要注意です。

MP9 ボルトアッセンブリー

⑥ボルトキャリア後端のピン3本を抜きシリンダーユニットを取り外す
ユニットを取り出すとそれぞれのパーツがバラバラにできますので、ここからはボルトキャリアのみを見て行きます。後端部分にシリンダーユニットを固定しているピンが3本ありますのでピンポンチで抜いていきます。

ここが次の難関で、ピンはかなり固いのでハンマーの振り下ろし方に気を付けながら思い切りピンポンチを叩いてください。ボルトキャリアをバイス(万力)などで固定しないと難しいかもしれません。

ピンを抜く作業は、全体で最も力が要る工程です。ただし、ボルトキャリアを固定しておけば、無理なく進められます。

上のピンは向きがありますので裏側(刻印が無い方)からピンポンチを当ててください。

上のピンには向きがあります。そのため、組み立て時に逆向きにならないよう、抜く前に向きを確認してください。

MP9ボルトキャリアピン

MP9デチューンの分解手順 ⑦

⑦シリンダーのピンを抜くとフローバルブが取り出せる
シリンダーユニットが取り出せたらあとは慎重にスプリングを外し、カップも外してください。シリンダーを横に貫通しているピンによってフローバルブが抜けないようになっていますので、ピンを抜いてフローバルブを取り出します。

MP9 シリンダー
↑ノズルスプリングがおかしなことになっています…そう…作業中にグシャッとやってしまったのです(涙)かなり変形しやすいパーツなので取り扱い要注意!

 

純正フローバルブとSYSTEM7用NPASの比較

取り出した純正フローバルブですが、3枚羽根の金属製のものが入っています。ノズルへガスが流れやすい設計のおかげで、高い初速値を出しているわけですね。写真ではデチューンのためにバルブにかさ増しのプラ板を貼ったりスプリングをカットしていますが、これでもそんなに初速が落とせなかったのと、初速のバラつきが見られあまり良い結果は出ませんでした。

3枚羽根の金属製バルブは、ガスの通り道が広い構造です。そのため、高い初速が出やすい設計といえます。

MP9純正フローバルブ

MP9デチューンで使うNPASの構造

一方SYSTEM7用NPASですが、こちらは後端部分にネジによって稼働する円盤がつけられており、長さを調整することで初速を変更することができるようになっています。付属する専用レンチ(グレーのレンチでNPASを固定、シルバーのレンチで円盤を回転させて長さを調整)を使えば組み込んだあとでも外部から調整可能です。

NPASは、後端の円盤を回して長さを変えます。一方、純正バルブには調整機能がありません。この違いが、デチューンのしやすさに直結します。

RA-TECH SYSTEM7 NPAS

NPASは構造上の理由もあって太めに設計されており、これがガスの流れを制限していることもあって純正と入れ替えるだけでかなり初速を落とすことができます。

NPASは、ガスの流れをほどよく絞る構造です。そのため、入れ替えるだけでも、初速はかなり下がります。

MP9デチューン後の初速と調整のしかた

初速値を測ったら室温27℃、0.25gで67.6m/sと一般的なガスブロSMG並みの値に落ち着きました。バラつきも少なくいい感じです。レンチで調整してさらに初速を下げられますが、基本的には一番高い状態でどこのフィールドでも運用しやすい値かと思います。

67.6m/sを運動エネルギーに換算すると、約0.57Jです。つまり、84m/sのときと比べて、約35%小さくなる計算です。

MP9 NPAS導入後の初速

MP9デチューンの結果とまとめ

さて、NPASを使用したMP9のデチューンについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

実は2020年9月以降の販売分には既にこのNPASが組み込まれていますが、以前のモデルをご購入されたユーザー様で初速値を下げたいと考えている方には、別途SYSTEM7用NPASを導入してみていただければと思います。

すでにNPAS入りのモデルを買った人は、MP9デチューンの追加作業は要りません。一方、それ以前に買った人は、単品のNPASで同じ調整ができます。

ご参考になれば幸いです。

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MP9デチューンに関するよくある質問(Q&A)

Q. KWA MP9の初速は、なぜ高いのですか?

ガスルートの効率が良く、初速が規定値ギリギリまで出るためです。そのため、マガジンを温めると、0.25gで84m/sを記録しました。

Q. NPASとは何ですか?

ノズル内のフローティングバルブと置き換えて、ガスの流量を調整する部品です。そのため、MP9デチューンの中心になります。

Q. NPASを入れると、初速はどう変わりますか?

今回の測定では、室温27℃・0.25gで67.6m/sになりました。また、バラつきも少なく安定しました。

Q. NPASの調整は、組み込んだ後もできますか?

できます。付属の専用レンチで、ノズルから回して調整します。そのため、フィールドごとに合わせやすくなります。

Q. 純正バルブの加工で、初速は下がりますか?

今回は、プラ板の貼り付けとスプリングカットを試しました。ただし、効果は薄く、初速のバラつきも出ました。

Q. 分解で気をつける点は何ですか?

スプリングやガイドが飛びやすい点です。また、ガイドロックやピンは固いため、工具の使い方にも注意してください。

Q. ボルトキャリアのピンは、どう抜きますか?

ピンポンチとハンマーを使います。ただし、固いため、バイスで固定すると作業しやすくなります。

Q. すでに購入したMP9にも、NPASを入れられますか?

入れられます。2020年9月以降の販売分には組み込み済みですが、それ以前のモデルには別途導入できます。

Q. NPASの購入先を教えてください。

ORGAの商品ページに、RA-TECH NPAS KIT SYSTEM7ガスブロ用の案内があります。在庫や価格は、商品ページでご確認ください。

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